妊娠初期に起きるつわりは症状もいろいろあり、つわりの程度も人によってさまざまです。
その中でも今回は「唾液づわり(よだれつわり)」についてお話します。
唾液づわりとは?
唾液づわりは「唾液過敏症」という症状で、通常より唾液の量が増えることで起こります。
その量は「いつもより唾液がたまるなぁ」という程度の人から飲み込めないくらいの量になり夜中でも何度も吐き出さなければいけないような重症な人もいます。
普通のつわりの時期と同じときにはじまることが多く、だんだん症状は軽くなってきます。
しかし、症状が妊娠7か月くらいまで引きずる人もいるようです。
唾液づわりはまだまだ知名度が低く、産婦人科医でも知らないことがある症状で周りの妊婦さんに聞いても同じ体験をする人がいないため、周りに理解されにくい症状です。
唾液づわりの原因
唾液づわりは「副腎皮質ホルモン」が増加することで起こるといわれています。
これはセロトニンという物質が減少することで起こり、セロトニンはビタミンB6の不足で作られなくなる物質です。
唾液づわりの対処法
飴やガムを食べる
唾液の量があまり多くない時期には飴を舐めたり、ガムを噛んでごまかしながら唾液を飲み込んでいる人も多いようです。
また、口の中がねばねばして気持ちが悪い人は氷を小さく砕いて、常に口の中に入れている人もいます。
とにかく吐き出す
唾液づわりの対処方法で一番なのはやはり吐き出すことです。
唾液づわりがひどくなると、唾液が不味く感じ飲み込み続けることで胃に入る唾液の量が多くなり、気持ち悪くなります。
ですから、飲み込むのが苦痛になったら吐き出しましょう。
外出時はカバーを付けたペットボトルやタンブラーを持参し、周りの人にはわからないように吐き出したり、夜中は枕元に洗面器やタオル、ティッシュを用意して寝ましょう。
ビタミンB6を多く摂る
ビタミンB6を意識的に摂取することで、症状が改善すると言われています。
ビタミンB6が多く含まれる食品、にんにくやレバー・まぐろなどがありますが、毎日たくさん食べるのは難しいため、ビタミンB6サプリメントの服用がおすすめです。
妊婦さんにも安心のサプリメントは多くありますので、試してみてください。
漢方薬の使用
病院によっては漢方薬を処方してくれる病院もあります。
効果には個人差があり劇的に効くというものではないようですが、妊娠中でも使用できますので試してみてください。
処方されることが多い漢方として「益智」「半夏厚朴湯」などがありますが、漢方を使用する方は医療機関や専門家に相談し、症状にあったものを使用しましょう。
編集後記
唾液づわりは知名度も低く、症状が重い人にとってはとても辛い毎日だと思います。
しかし、症状はだんだん軽減してくるものですから、自分なりの対処法をみつけ乗り切っていきましょう。
また、唾液づわりのときは唾液を吐きだすことで脱水にもなりやすいので、つわりの時期で水分を飲むのも辛いというかたもいると思いますが、脱水には十分注意してください。