このくらいの時期になると食事の回数も1日3回に増え、ミルクや母乳の量もグッと減り、栄養の中心が離乳食になります。
食べられる食品の種類や量も増え、栄養バランスを考えたメニューが必要になってきます。
また、「噛む力」をつけるために固さや大きさを少しずつ増やしていきましょう。
もくじ
「食べさせる」から「自分で食べる」へ
この頃になると食べさせてもらうだけでなく、自分で食べ物を持って食べようとする動作がみられてきます。
しばらくの間は食卓はぐちゃぐちゃになり、ママは大変な思いをすると思いますが、自分で持って食べるという動作はさまざまな発達を促します。
自分の手でつぶさないように持つことで固さを学習し、指先の微妙な調整ができるようになります。
また、自分の興味あるものや食べたいものを選択するようになります。
ですから、ぐちゃぐちゃになることを前提に食事環境を整えましょう。
例えば床にビニールシートを敷いたり、汚れても良い服を着せエプロンをつけます。
しかし、赤ちゃんはまだ1人では食べられません。
ですから何か一つを手に持たせ、横からママが口に入れてあげるようにしましょう。
自分で食べられるメニュー
ご飯をそのまま茶碗にいれても、赤ちゃんは上手に持って食べることができません。
ですから、一口サイズのメニューを増やしていきましょう。
例えば一口おにぎりや野菜スティック、サンドイッチなどは手に持って食べやすいメニューです。
この時期に開始して良い食べ物
この時期になるとある程度の固さのものが食べられるようになるため、牛赤身肉や豚肉、貝類、青魚も食べられるようになります。
まだ、奥歯がないので歯茎でつぶせる硬さに調理してあげて下さい。
また、この時期の赤ちゃんはまだ消化能力が未熟です。
ですから新しい食材を食べさせる場合はアレルギーの注意だけでなく、お腹の状態も観察してあげて下さい。
この時期の離乳食の注意
離乳食は薄味に
この時期になると、少しずつ味付けをするようになります。
しかし、塩分の取りすぎは赤ちゃんの腎臓に負担をかけますし、濃い味を憶えてしまうと薄味のものを嫌がるようになります。
味が薄いと美味しくないのではと思うかもしれませんが、赤ちゃんは大人より味覚が敏感なので問題ありません。
遊び食べが始まったら食事を中断
赤ちゃんが飽きて食べ物で遊びだしたら、まだ食事量が少なくても一度中断し食事を下げます。
はじめ、赤ちゃんは泣き出すかもしれませんが、遊び食べを続けると赤ちゃんは「遊んでいいもの」と認識してしまいます。
少しかわいそうな気がしますが、また少したってから食べさせるのは構いませんので切り上げるタイミングを決めて食事をさせるようにすると良いでしょう。
食事中の飲み物は禁止
離乳食中にお茶を用意することも多いかと思いますが、離乳食と一緒に飲み物を飲ませることはあまりよくありません。
なぜかというと、お茶で流し込む習慣がついてしまうからです。
メニューの中にスープやお味噌汁をつけることは構いませんが、汁を飲ませるというより具を食べさせるという感覚であげてください。
嫌いなものも諦めない
この頃になると、好き嫌いがはっきりし、嫌いなものは口から出してしまうことも多いです。
しかし、赤ちゃんの好みは変わっていくものです。
嫌いなものを無理に食べさせようとしなくても、少し経てば食べることもあります。
焦らず、数日置いてまた食べさせてみるようにしましょう。
貧血に注意
この時期は、栄養の中でも特に鉄分が不足することが多い時期です。
ですから、鉄分を多く含む食材を積極的に取り入れましょう。
鉄分は赤身のお肉やレバーに多く含まれ、吸収も良いですが、食べてくれない赤ちゃんが多いです。
ですから、ひじきやあさり、小松菜など、食べられる食材で補いましょう。
編集後記
この時期は裏ごしやすりつぶしがなくなり調理は楽になりますが、その分メニュー量が増え汚れものも多くなるため、まだまだ大変な時期です。
しかし、毎日完璧な離乳食を作る必要はありませんし、ちょっとした工夫で楽になることもあります。
たまには手を抜くくらいの気持ちで、お子さんの成長を楽しんでください。