はじめて生えた我が子の歯を発見した時、それは赤ちゃんの成長を実感できる、とても感動的でうれしい瞬間です。
赤ちゃんの歯茎から「ぴょこ」っと顔を出しはじめた真っ白い歯は何ともいえずかわいらしいもので、つい写真を撮ってしまう方も多いでしょう。
しかしその一方で、他の子に比べて歯の生え始めが遅かったり、生えてくる順番が違ったりすると「大丈夫かしら」とお母さんの心配の種となってしまいます。
そこでお母さんは、赤ちゃんの歯の成長や管理について知っておきましょう。
乳児の歯が生える時期と順番
赤ちゃんの時に生える歯を「乳歯(にゅうし)」といい、乳歯は全部で20本生えます。
一般的に乳歯は6歳ころ抜け、永久歯に生え換わります。
乳歯の生え始めは生後6ヶ月~9ヶ月頃で、最初に下の前歯から生え始めます。
生後10ヶ月頃になると上の前歯が生え始めます。
その後、1歳頃に上下4本が生え、1歳6ヵ月頃に奥歯が生え始めます。
だいたい2歳6ヵ月から3歳頃までに、乳歯20本すべてが生えそろいます。
しかし、生える時期や順番には個人差があり、多少時期がずれたり順番が違って1本だけなかなか生えてこないということがあってもあまり心配はせず様子をみましょう。
ただし、こんなときは歯医者さんに相談し、レントゲンを撮ってみましょう。
1.1歳3ヶ月を過ぎても歯が1本も生えてこない
2.3歳6ヶ月で、まだ歯が生えそろっていない
1歳児検診では必ず歯科医による赤ちゃんの歯の検診がありますので、心配なことがあればそこで相談してみてください。
赤ちゃんの歯ブラシについて
赤ちゃんの歯ブラシ開始時期の目安は、一般的にはじめて歯が生え始めた時と言われます。
ただし、歯が生え始める時期は赤ちゃんのよだれが増え、おもちゃや手に取ったものは何でも口に入れ噛んでしまう時期です。
ですから歯が生え始めていなくても、この時期からおもちゃ変わりに歯ブラシを持たせ噛ませることで歯ブラシに慣らせておくというお母さんもいます。
乳児用の歯ブラシが数多く販売されていますので、赤ちゃんが気に入って噛んでくれるものを選びましょう。
歯が生え始めてからは、本格的に歯磨きスタートです。
最低1日1回夜寝る前には必ず、お母さんが歯磨きをします。
歯磨き粉をつける必要はなく、水のみのブラッシングで大丈夫です。
赤ちゃんのころはなかなか口を開けてくれず歯磨きを嫌がりますが、嫌がったからといって歯磨きをしないとすぐに虫歯になってしまいます。
また、歯磨きの時には一緒に赤ちゃんの口の中の状態をチェックしましょう。
歯の生え方や色、虫歯など、異変があれば歯医者さんに行きましょう。
歯医者さんへ行くタイミング
虫歯や歯に異常を見つければ、歯医者さんに行こうと思う人は多いでしょう。
しかし、異常がなくても歯が生え始めたらまず一度歯医者さんに行ってください。
検診の目的もありますが、一番の目的は「フッ素」を塗ってもらうことです。
フッ素を塗ることで、虫歯の予防ができ、年に3~4回塗ることが多いです。
ですから、通いやすい歯医者さんを選ぶと良いでしょう。
料金も歯医者さんによって違いがありますので、歯医者さんに確認してから受診してみて下さい。
その他に、自宅で塗ることができるフッ素もあり、甘くて喜ぶ赤ちゃんもいますので、こちらも使用をお勧めします。
編集後記
赤ちゃんの歯は、生え始めるととてもうれしいものですが、その反面、虫歯ができたり歯磨きを嫌がったりと悩みも多いと思います。
しかし、赤ちゃんのころから歯のケアをしっかり行なわなければ、大きくなってからの永久歯にも影響してきます。
大変なことも多いと思いますが、上記の事を参考にしっかりケアをしてあげて下さい。