赤ちゃんは、とても肌が弱いため、生まれてすぐに肌荒れや湿疹を起こすことが多くあります。
しかし、その原因はさまざまです。
赤ちゃんの肌荒れ・湿疹として多いものには、接触性皮膚炎・脂漏性皮膚炎・アトピー性皮膚炎などがあります。
ここでは、アトピー性皮膚炎についてお話します。
アトピー性皮膚炎はいつから?
アトピー性皮膚炎の症状は、だいたい生後4カ月頃から出始めます。
病院でアトピー性皮膚炎と診断されるのも、早くて4カ月以降です。
しっかりと病院で診断してもらい治療を開始するために、発症時期のほかに、症状について他の皮膚炎との違いを知っておきましょう。
アトピー性皮膚炎の症状
症状としては下記のようなものが挙げられます。
・強い痒みがある
・赤くジュクジュクした湿疹が2カ月以上続いている
・全身が乾燥し、皮膚がガサガサになる
・顔や頭からはじまり、だんだん体や手足に及ぶ
・良くなったり悪くなったりするが、いつも痒みが残っている
アトピー性皮膚炎の原因
アトピー性皮膚炎は皮膚のバリア機能が低下している状態の時にアレルゲンが侵入し起こる病気です。
原因について解明されていないことも多いですが、アレルギーを起こしやすい体質の場合、アトピー性皮膚炎が起こりやすいと言われています。
アトピー性皮膚炎が起こりやすい体質についてお話します。
親からの遺伝
ママかパパのどちらかが何らかのアレルギー(食物アレルギーや花粉症)やアトピーをもっていると、30%くらいの確率で遺伝すると言われています。
また、両親ともにアレルギーやアトピーがあれば、その確率は50%にもなります。
妊娠中のママの食生活
実は妊娠中のママの食生活が赤ちゃんのアトピー性皮膚炎を引き起こすこともあります。
例えば、食物アレルギーになりやすい食品(乳製品や卵、ソバ、魚介類など)を食べ続けた場合、胎児がアレルギーを引き起こすことがあるという報告もあります。
もともとアレルギーやアトピーがあるママは注意が必要です。
早すぎる離乳食
離乳食を早く開始し母乳やミルクを早くやめることで、赤ちゃんの免疫力が充分に鍛えられないため、アトピーを引き起こすことがあります。
また、消化機能が十分でない赤ちゃんに離乳食をあげることで、アレルギーを引き起こすこともあります。
ママやパパがアレルギー体質の場合には離乳食の時期を少し遅くしたり、食品を考えて離乳食を開始しましょう。
生活環境
ほこりやダニがアトピー性皮膚炎を引き起こすため、生活環境は清潔にと思いがちです。
確かに汚い環境だとアレルゲンに触れることが多く、症状を引き起こしますが、逆にきれいすぎる環境は新たにアレルギーを作ってしまいます。
赤ちゃんを育てる環境は汚すぎず綺麗すぎずです。
編集後記
赤ちゃんがアトピー性皮膚炎になると毎日痒みがあり泣いて眠れなかったり、皮膚がただれ、見ているだけで辛くなります。
しかし赤ちゃんがアトピーを発症しても、多くの場合成長とともに症状は軽くなっていきます。
また、アトピーかもしれないと心配していても実は乳児湿疹だったということも多くあります。
まずは「アトピーかな」と思ったら専門の病院で診断してもらい、正しい治療を受けましょう。